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大会長挨拶

第11回日本総合歯科学会総会・学術大会大会長
田口則宏
(鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 歯科医学教育実践学分野)

 この度、第11回日本総合歯科学会総会・学術大会は、私共鹿児島大学が主管させて頂くこととなりました。会期は平成30年10月27日(土),28日(日)、会場は鹿児島市の天文館にほど近い「鹿児島県歯科医師会館」を予定しております。大会テーマは「地域から求められる総合歯科を考える」とし、鹿児島県歯科医師会の多大なるご支援を頂きながら、我々教室員一同で運営する予定にしております。どうぞ宜しくお願い申し上げます。
 本学会は2008年に創設された「総合歯科協議会」を母体とし、2013年には「日本総合歯科学会」(初代理事長:小川哲次広島大学名誉教授)と改名し現在に至っています。当初は全国の大学歯学部、歯科大学における歯科医師臨床研修を管理する「総合歯科」担当部署が集まり、情報共有や学術振興を図ることを目的に組織されましたが、現在では社会のニーズも当時とは大きく変化し、「総合歯科」に求められる役割も多様になってきています。昨今、医科においては専門医制度の見直しとともに「総合診療専門医」という新たな領域が確立しつつあり、専門領域の一つとしての「総合」という枠組みが注目を集めています。今後歯科医療においても同様の流れが予想され、本学会はその受け皿になることが期待されています。また、医療のDoctor-Oriented SystemからPatient-Oriented Systemへのパラダイムシフトの中で、市民の住む「地域」を拠点とした医療サービス提供のあるべき姿を考える上で、本学会の果たす役割は今後ますます重要になると考えております。そのような観点から、本学術大会では「地域から求められる総合歯科を考える」とし、鹿児島県歯科医師会の強力なご後援を頂きながら、開業歯科医の先生方も交えて「総合歯科」をより広く、深く考える機会となればと考えています。
 本大会ではこのような観点から、特別講演として、地域に根差した総合歯科医療の先駆者として全国的にも高名な、熊本市開業の伊藤歯科口腔病院理事長、伊東隆利先生にご登壇いただく予定です。また、総合歯科医療が関わる様々なシチュエーションを想定して、離島、地方、都市部など地域性を踏まえた総合歯科医療を考えるシンポジウムを企画しています。また近年、毎年のように発生する台風、地震等の自然災害等を踏まえて、桜島の噴火と日々付き合いながら暮らしている鹿児島の地で、社会的に求められている総合歯科医療を考えるシンポジウムも企画する予定です。
 本学術大会は第11回目を数え、新たな10年のスタートを切る節目の学会となります。日本最南端でもあり、また歴史的にも多くの著名な人材を輩出してきた鹿児島の地から、新たな「総合歯科」の展開が生まれることを期待しております。鹿児島は、平成30年1月よりスタートしたNHK大河ドラマ「西郷どん」や、平成30年夏を目指している奄美群島の世界自然遺産化など、全国あるいは世界から注目を集めつつあります。様々な自然や文化にあふれる南国鹿児島にぜひお越しいただき、実りの多い二日間をお過ごし頂ければ幸いです。

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